ゆっくりと、丁寧に

平日の午後、地元のカフェに立ち寄った。
もも農家の友人が営む、親しみあるカフェ。

ドアを開けた時、ちょうど他のお客さんがお会計をしていた。
多分、川崎ナンバーのお客さん。ご夫婦かもしれない。

個人で営む小規模なカフェでも、こうして、他県から遥々来てくれる。
いい時代になったな、と本当に思う。

久しぶりの店内は、雰囲気が変わらない。
いつも感じる、カフェというよりは懐かしい喫茶店のような雰囲気。

ちょうど知り合いの女性が店番をしていて、
明るく、穏やかに話しかけてくれる。

「ちょっと裏行ってきますね」と女性が奥に入った。
その時、店の中は私だけの空間で。
音楽と、温かい店内。窓越しからは午後の陽光が差す。

コーヒーの香ばしい香り。
目の前には桃のシフォンケーキ。
あぁ、これは最高の癒しタイム…

日々あくせくしていると
こういう時間を味わい忘れてしまうものだ。
ゆっくりと味わおう。丁寧にいただこう。
そういう時間を、これからも忘れないでいたいな。