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変身

UPDATE : 2024.04.30

日曜の朝、珍しく子どもがプリキュアを見ていた。
ストーリー半ばで訪れる、ときめきの「変身シーン」。
それを見て、小さい時の記憶が蘇った。

セーラームーンが大好きだった頃のこと。

変身シーンが本当にかっこよかった。
セーラー服も、抜群のスタイルも、長い髪も、
変身後の凛々しい姿は、自分が憧れる全てが詰まっていた。

「私も変身コンパクトが欲しい!」

心からそう思っていたのに
あの時の私は親に言えなかった。

だって、もし手に入れたら、、、

私は本当にセーラームーンに変身するかもしれない。

そうなったら、すごい怖い敵と戦わなくちゃいけないし
友達にも親にも嘘をつかなきゃいけない。
母が嫌いな猫も、飼わなきゃいけない。

自分がセーラームーンに「変身」するということは
相当な覚悟が必要な訳で、
親に「欲しい、買って」という言葉は
簡単に言ってはいけなかった。

でも、そうこうしているうちに時は流れ、
来るべく時が来てしまった。

「こんなのありえないよねーー!」

連載漫画を見ていた女子たちが笑いながら言ったのだ。

それはほんの一瞬の出来事だったけれど、
自分が信じてたわずかな可能性が完全に否定された瞬間。

同時に、
「変身なんてできないよ、子どもだね」
って言われた気がして

急に大人の世界に
連れてかれた瞬間でもあった。

 

あれから何十年も経った。
一応大人だけど、今となれば考え方も変わる。

誰でも「変身願望」というのは持ってていいものだし、
それを「無理でしょ」というのが大人の役割、なはずがない。

見た目も心も劇的に変身することは難しい。
ただ、よりよく変わりたい、と思うことはとても素敵で、
アニメや漫画からなりたい姿を思い描くこともまた
自分が変身を遂げるための大切な熱源になる。

たとえ変身ヒーローになれないことを悟ったとしても、
それとは違う、また別の理想像に向かって
変身していく過程はとてもかっこいいと思う。

そんなことを真剣に考えてしまった日曜の朝。

次は仮面ライダー。

「変身」シーンに何を思う?

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