義母の梅干し

主人の母は梅干し作りが上手い。

私が知る限り
失敗した年は一度もなく

安定して美味しくできるから
その腕前に驚く。

毎年実家に帰ると
赤くて大きいクタクタの南高梅を
タッパーにぎっちり入れて持たせてくれる。

中には紫蘇が少しだけ混じっていて、
これがまた
顔を顰めるほど塩辛い！

でもこの味というのは
何かホッとするような
日本人万歳と言いたくなるような
とにかく体に染みる味。

特に、暑い夏場は
この塩分がたまらない。

おにぎりやお弁当に入れると
家族が喜んで食べる。

「ばあばの梅干し！しょっぱ！」

と言いながら、
みんなで顰め面をするのがいい。

いつか
この梅干しだけは
作り方の教えを乞わねば。

梅干しはレベルが高い。

私がしおしおのばあばになってしまう前に
この美味しい梅干し作りを会得して

みんなを片っ端から「酸っぱ顔」にするのが
密かな目標である。